登山初心者を魅了!富士山登山の4ルート


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わたし
こんにちは!管理人の松浦です。

さあ!これから登山を始めるぞっ!という多くの人がまずどの山に登るか?

実は富士山なんです。登山未経験者のほとんどはまず富士山登頂を頭に思い浮かべます。

理由はいくつかあります。TV番組でアイドルが登頂しているところを視聴したり、年配のご夫婦が力を合わせて登頂しているところを視聴したり等々・・・

しかし、やはり一番の理由は「日本人たるもの一度は富士山に登ってみたい」ということのようです。

富士山には4つの登山ルートが設定されており、私はそのうち3ルートを経験しました。その経験から、他の山と比較して富士山はどんな魅力があるか、初心者のあなたがどのルートを選択すべきかをシェアしようと思います。

あなたの富士登山が素晴らしい経験となることを願っております!それではどうぞ!

登山初心者も惹きつける富士山の魅力

日本一の山、富士山。あなたは登ったことはありますか?
日本に点在する数百座もの山々の中でも
富士山はいろんな意味で特別な山です。

富士山登山についてはこちら↓でも触れています。
「日本人ならばぜひ一度!富士山登山」

もちろん高さは3776mで日本一、しかもたった1座であれだけの存在感を示す山も他にはありません。

また、古来より富士山は信仰の対象として崇められてきた代表的な霊峰であり、古典文学でもたびたび登場します。有名な者としては「竹取物語」があります。日本人ならば誰もが知るかぐや姫の物語としても有名ですが、その中にも不死の薬を焼いた山として不死山が登場し、これが後に富士山と呼ばれることになるのです。

そんな様々な意味で特別な存在である富士山。だからこそ、多くの人が一度は登ってみたいと言います。

中にはこんな人もいます。

登山未経験者
別に登山には興味ないよ。時間かかっちゃうし、疲れるし・・・パチンコでもしてる方がマシだよ。でも、富士山にはたった一度だけでも登ってみたいんだよなあ!なんでだろ?

登山に興味を示さない人すらも強烈に惹きつけてしまう!富士山にはそんな不思議な魅力があるのです。

実はつまらない富士山登山?

実は富士山は登っていて楽しい山ではありません。これから富士山に登るかもしれないあなたにこんなことを言うべきではないのはわかっていますが、あえて言わせていただきます。

なぜ楽しくないか?あなたもご存知のように富士山はかつて大噴火を起こしたこともある活火山です。(休火山と言われる場合もありますが、気象庁では活火山として分類されています)つまり、地表面はほぼ砂と石と岩だけで構成されてるわけです。

登山の魅力や面白さはどこにあるか?その答えは人それぞれですが、登山家の多くは生い茂った木々や草花の中、そしてアップダウンを繰り返す登山道を頂上に向かって進んでいくことに楽しみを見出します。もちろん私もです。

ところが、富士山の登山道にはそれがない。活火山であるため、ほとんどの木々が育たず、そのため登山道に起伏がありません。ただひたすら上り坂を頂上に向かってジグザグに登っていくのみです。

また、富士山の登山シーズンは概ね7月〜10月。特に8月になると、夏休みシーズンということもあり多くの登山家が訪れます。

それこそ「今日初めて登山に挑戦します」という登山初心者や子供からベテラン登山家まで、多くの登山家でごった返します。

特に、富士登山者全体の約50%の人が選ぶという吉田ルートは、まるでテーマパークに迷い込んだかのような騒々しさです。

都会の喧騒を離れて癒しを求めて富士山登山をするという人がいるならば、残念ながらその考えは改めるべきでしょう。

これは私の考えですが、実は富士山ほど途中で下山することが難しい山はありません。

先ほども言ったように、登山シーズンには多くの登山家が押し寄せます。つまり、登山道は登山口から頂上付近まで、人の波が途切れることがありません。

例えば、あなたが登山道の脇で一休みしていると、多くの登山家が目の前を通り過ぎます。中には60代、70代の元気な高齢者の方々もいらっしゃるのです。

そんな中、もしあなたが「もうダメだ、これ以上は一歩も歩けない!」というところまで疲れていたとしても、その目の前を自分よりはるかに高齢の方々が元気に通り過ぎていく姿を見ると、ここでギブアップしようとしている自分があまりにも情けなく思えてしまうのです。

そこで、もう一踏ん張りできればいいのですが、これ以上は絶対に登れない!と途中下山を決意してしまった時、その精神的ダメージは計り知れません。その悔しさを発奮材料にし、次の登山へのモチベーションにするしかないのです。

そんな富士山ですが、やはり私は登山初心者であるあなたにたった一度だけでも登頂をオススメしたいのです。

なぜか?それは富士山頂からの景色があまりにも圧倒的で、あなたの価値観すら根底から覆すほどの美しさがあるためです。

残念ながら、私の拙い言葉では富士山頂からの眺めを形容することはできません。それでもなんとか言葉にしてみると、富士山の魅力は離れて見たときの大迫力山頂からの景色、この2点に集約されます。

離れて見たときの景色は東海道新幹線に乗車すれば誰でも簡単に観ることができますが、山頂からの景色は登頂を果たした者にしか見ることはできません。

登山初心者に贈る私の富士山登山体験談

先ほども言ったように富士山頂からの景色は想像を絶する素晴らしさですが、そこに至るまでの工程は決して楽しいものではありません。

そのため、あなたには重い腰を上げていただく必要があるのですが、その重い腰を少しでも軽くするために、かつて私が登った富士山頂までのルートを、私の経験を混じえながら解説していきたいと思います。ちょっとした登山紀行文と思ってください。

富士山頂へと通じるルートは4つあります。かつて私はそのうち3つのルートを経験しました。ここからのお話は、3つの各ルートの五合目から富士山頂に到るまでの私の経験談です。つまらない登山を少しでも楽しく!そんな思いを込めてお話いたします。

御殿場ルート

山小屋名 所在地 標高 連絡先
大石茶屋 新五合目 1500m 090-8955-5076
わらじ館 七合四勺 3050m 090-7301-5070
砂走館 七合五勺 3100m 090-8868-0341
赤岩八合館 七合九勺 3300m 090-3155-5061

数年前の7月半ば。時間は午前7時頃。私は単独で富士山登頂を目指すべく、背に大きなザックを背負いながら御殿場口新5合目のバス停に降り立ちました。一緒にバスを降りた人は、細身ながら頑強そうな体躯をした50代くらいの男性だけでした。

ここから富士山頂へと向かうルートは「御殿場ルート」と言い、富士山頂へと続く4つのルートの中でも最も距離が長いルートです。しかも、山小屋が少ない。このルートを登る登山客も全体の6%です。比較的上級者向けのルートと言っていいでしょう。ここから数時間をひたすら頂上に向かって歩き続けるというわけです。

登山道は、私がこれまで経験したどんな登山道とも違っていました。まず木がない。そして頂上の方角に目を向けると、はるか彼方まで見渡せる景色。木がなく、視界を遮るものが何もないので、その開放感は圧倒的でした。

そんな開放感を存分に味わいながら、早速富士山頂へと続く第一歩を踏み出した私。「千里の道も一歩から」という言葉はよくわかってはいましたが、その圧倒的な開放感を味わってしまうと、私の踏み出した一歩があまりにもチンケに思えてしまい、これからの長い工程を肌で実感した瞬間でもありました。

あまりにもチンケな一歩を踏み出した私でしたが、そこからしばらくは快適に歩を進めました。登山開始直後の体力が有り余っている状態だかたということもありましたが、ほぼ初めて目にする壮大な景色にとにかく目を奪われっぱなしでした。

富士山という特殊な環境は人の感性をも刺激するのかもしれません。登山道の脇にふと目をやると、小さな草花が元気に咲き誇っています。

活火山に分類される富士山ですが、全く植物が育たないというわけではありません。さすがに樹木はありませんが、比較的標高の低い地点では生命力の強い草花が育つこともあるのです。

「へえ・・こんなところにも植物が育つのか」ある種の感動を覚えつつ、その草花に「フッ」と微笑みを与える私。家の庭に生えていたら、ただうっとおしいだけの雑草。そんな雑草も富士山に生えていれば、生命たる草花。そんなちょっとしたことにも感性が刺激された私でした。

歩き始めて約1時間、まだまだ元気いっぱいですが、ちょうど山小屋にたどり着きました。その名も「大石茶屋」。簡単な作りの山小屋でしかもかなり年季が入っている様子です。

しかし、富士山というシチュエーションの中にあると、そこはまさしく砂漠の中のオアシス。登山客からすると我が家とも言える山小屋でした。早速屋外のベンチに腰掛け水分を補給したのでした。

御殿場ルートに存在する山小屋は全部で8軒そのうち4軒は休館中であるため、登山中に立ち寄れる山小屋は4軒です。大石茶屋でしっかりと英気を養った私ですが、次の山小屋である「わらじ館」までは3時間以上歩く必要があります。「わらじ館」にたどり着くまでは、体力はもちろんのこと気力の勝負でもあります。「大石茶屋」での休憩を終え「さあ!行くぞ!」と気合をいれて、さらに歩を進めた私でした。

歩を進めるに従い標高も上がり、登山道脇にわずかに生えていた草花もほとんど見かけなくなりました。登山道は相変わらず黒っぽい土と石に覆われ、変化がほとんどありません。途中途中で標高を示す看板はあるものの、自分が一体どのあたりを歩きあと何時間歩けば「わらじ館」に着くのか、わからなくなってきました。

一歩一歩確実に頂上に近づいているものの、近づいているという実感を感じることができず、精神的に追い込まれます。しかし、ここが踏ん張りどころ!1時間に1回、登山道脇に座り込み休憩をとりつつ、着実に歩を進めて約4時間。「わらじ館」らしき山小屋が見えてきたときは感動ものでした。

「わらじ館」その名の由来はわかりませんが、とにかく年季の入った小さな山小屋。

「大石茶屋」よりも小さめですが「わらじ館」に到着した時の喜びは「大石茶屋」到着時とは比較になりませんでした。ここでザックを降ろし、ザックに入れておいたおにぎりを手にとって一口パクリ。私は数年経った今でも、この時食べたおにぎりの味を忘れることができません。

わたし
こんな美味しいおにぎりがこの世にあったなんて!

もちろん自分で握ったただのおにぎりです。しかし、4時間以上も歩き通して空腹の感覚すら無くなっていた時のおにぎりほど美味なものはこの世に存在しない!心の底からそう思いました。

「わらじ館」で身体を休め、再び英気を養った私は頂上に向かってさらに歩を進めました。ここまできたら、頂上まであと少し!その間に2軒の山小屋もあり、文字通り山場は越えました。体力はかなり消耗していますが、そう思うと気が楽です。あとは山小屋で休憩を入れつつのんびりと頂上を目指そう!

「わらじ館」から次の山小屋「砂走館」までは楽に歩けます。標高が高いため空気が薄く、またここまでの疲れが溜まり、満身創痍で歩を進めましたが、1時間ほどで「砂走館」に到着しました。そこでもまたしっかりと休憩をとり「砂走館」から歩くことさらに1時間、頂上までの最後の山小屋「赤岩八号館」に到着しました。

「赤岩八号館」を出発した私は、一歩一歩地面を噛みしめるかのように歩を進めました。目指す頂上はもう目の前!はやる気持ちはありましたが、足がついていきませんでした・・・
そうして歩くこと約1時間30分、ついに富士山頂へとたどり着いたのでした。

所要時間は約8時間。富士山頂へのルートの中でも最長ルートであるにも拘わらず山小屋が4軒だけであり、4ルートの中でも比較的難易度の高いコースであることは間違い無いでしょう。
ただ、それだけに達成感はひとしおです。体力に自信があるあなたにオススメのコースです!

須走ルート

山小屋名 所在地 標高 連絡先
山荘菊屋 五合目 2000m 090-8680-0686
東富士山荘 五合目 2000m 090-3254-5057
砂払五合目吉野家 五合目 2230m 090-7854-7954
長田山荘 六合目 2450m 090-8324-6746
瀬戸館 六合目 2700m 090-3302-4466
大陽館 七合目 2960m 090-3158-6624
見晴館 七合目 3200m 090-1622-1048
江戸屋 八合目 3350m 090-2770-3518
御来光館 八合五勺 3400m 0555-22-7751
山口屋 頂上 3740m 090-5858-3776

あれは確か10年ほど前の7月だったと思います。登山の素晴らしさに目覚めて、程なく私は富士山登頂を目指すことになりました。選んだ登山ルートは「須走ルート」

特段、大した理由はありません。何でもいいからとにかく手応えのある山に登りたかった、そして登山技術よりも体力が要求される山で自身を鍛え直したかったことが、富士山登頂を目指す理由でした。

須走ルートを選んだ理由は2つあります。1つは出来るだけ人が少ない登山ルートを選びたかった、もう1つはそれでいて比較的山小屋が多いルートが望ましかったということです。須走ルートで富士山頂をめざす登山客は全体の8%で、山小屋の数は11軒。ちょうどいい!

AM7:00 須走口五合目バス停を降り登山口に降り立った私は、意外な光景を目にしました。そこそこ急な坂道でアスファルト道路、そして山小屋。何よりも木々が立っている!富士山は活火山に分類されていて、多少の草花はともかく木々が育つような環境ではない・・・と思っていたのです。そうです。須走ルートの5合目は、4つある富士山登山ルートの中でも樹林帯の中を通る珍しいルートであり、他の山と同様自然を楽しむことできるのです。

五合目には2軒の山小屋があります。菊屋と東富士山荘です。このうち私が立ち寄った山小屋は「東富士山荘」。年季の入った山小屋ですが設備は充実。特に、景気付けにと食べた「まつたけそば」は絶品でした。この他にもきのこ料理のラインナップがズラリ!東富士山荘のご主人はきのこに詳しく「きのこ博士」と呼ばれているとのことです。そんなご主人自慢のきのこ料理。あなたも是非ご賞味あれ。

ご主人の「いってらっしゃい」の声に送られて出発。すぐ近くには古御岳神社という神社あり、そこで登山の安全を祈願しました。

そこからいよいよ登山開始!まずは樹林帯の中を登っていきますが、実はご主人からこんなアドバイスをいただいてました。

ご主人
しばらく登っていくと登山道と下山道が交差している場所があります。まちがって下山道へ進まないようにして下さい。標識はたくさん立っていますが、夜間は見落としやすいので要注意です。

しばらく進むと、ご主人のアドバイスどおり何やら交差した登山道が出てきました。今は早朝。視界も明るく間違えることはありませんが、確かに夜間は危険かもしれません

15分ぐらい歩くと樹林帯を抜け、視界が開ける場所に到着しました。休憩をとるほどではありませんが、そこでフーッと一息。樹林帯とはここで別れを告げ、そこからは潅木(低い木)に覆われた中を歩きました。

登山道は空いていてとても静か。ところで、富士山に限らず、登山道を登る時はどうしても道迷いの危険性が付きまといます。

しかし、富士山にはあまりにも多くの登山客が訪れるため、その対策も万全です。登山客が道に迷う事がないように小さな道標がいくつも用意されているのです。比較的登山客が少ない須走ルートも、もちろん例外ではありません。そのおかげで本当に心おだやかに歩く事ができました

1時間半ほど歩くと六合目に到着し、そこには「長田山荘」が立っていました。小さな掘っ建て小屋のような山小屋ですが、登山道の雰囲気に実にマッチしています。何の文句もありません(笑)外のベンチに腰を下ろし、水筒の水をクイッと飲んでホッと一息。

ひとしきり長田山荘の雰囲気とそこからの風景を堪能した後、よっこらせっとザックを背負い、再び歩行開始。

登山道の周囲はまだ潅木の林です。ところが30分も歩くと潅木の本数が次第に減り、気がつくと潅木がほとんどなくなり、代わりに草花が生えている登山道となりました。そんな中をのんびり歩くこと約1時間。本六合目の山小屋、「瀬戸館」に到着しました。

ん?六合目?六合目は長田山荘じゃないの?とあなたは思ったかもしれません。どうやら、この須走ルートではルート区切りの呼び名の改定があったらしいのです。詳しい事情はわかりませんが、現在瀬戸館は本六合目という位置だそうです。

その瀬戸館に到着した私。瀬戸館はやはり年季の入った掘っ建て小屋のような雰囲気ですが、長田山荘よりは若干建屋が大きいかもしれません。

ここでまた、屋外のベンチに腰を下ろし、水筒の水をクイッと飲んで一息。ここの標高は2700m、ここまでくると生えている草花も減り、砂や石、岩が格段に多くなります

そして遮るものが何もない頂上を見上げると、はるかかなたに頂上らしきものがキラリ!どんなにはるかかなたに見えても、視界に入る範囲はすぐ近く!登山家の感覚です 笑

瀬戸館に別れを告げ草花の登山道を歩くと、いよいよ肌寒くなってきました。

*ここで1つ注意です。
これを読んでいるあなたによく覚えておいていただきたいのは、富士山の気温です。

私が登っている時期は7月半ば、季節は夏です。本来ならば、部屋でエアコンをガンガンにかけて「あつ〜」と言っているような時期なのですが、標高2700m付近の気温は20度以下です。涼しくて心地よいのは確かですが、間違ってもTシャツ1枚で富士山登山をしないようにしていただきたいと思います。必ずフリース1枚、そしてちょっとしたアウターレイヤーもあったほうがいいかもしれません。でないと、寒くて凍えてしまいます。

現に私のこの時の服装は、登山用ズボン、Tシャツ、フリース、ウインドブレーカーです。もちろんウインドブレーカーはレインウェア併用です。

瀬戸館を出発し約1時間、7合目の山小屋である「大陽館」に到着しました。実はこの大陽館、私にとって最も印象深く、そして大好きな山小屋なのです。

なぜか?大陽館には何と白くて大きな犬が飼われているのです。しかも何とも人懐っこい!きっと、この山小屋を訪れる登山客に愛想を振りまいているのでしょう。私のところにも駆け寄ってきてくれて、顔をペロペロ舐めてくれました。犬好きの私には何よりの接客です。

さて、名残惜しいのですが、大陽館のワンちゃんに別れを告げて次の山小屋を目指します。ここまでくると、山頂方向にはっきりと目指す富士山頂を見ることができます。

目指すと言っても大陽館から次の本七合目の山小屋、「見晴館」はすぐ近くで、なんと大陽館から見晴館の白い鳥居が見えているのです。ゆっくり歩いて約30分で到着。見晴館はまだ建物が新しいです。子連れ登山の場合、ここで一泊して登頂に成功したという話をよく聞きます。

見晴館から次の八合目の山小屋、「江戸屋」をめざします。この付近は登山道と下山道の共用部分が多く、砂礫がずるずる滑り、歩き難い登山道です。下山者が巻き起こす砂埃にも悩まされます。 特に目に入る砂埃には注意が必要です。

八合目の江戸屋に到着した私はあることに気がつきました。人の数があまりにも多いのです。頂上に近くにつれ人が減っていくならまだしも、増えるとは一体どういうことか?

その答えはすぐに判明しました。須走ルートの八合目は、隣の吉田ルートとの合流地点なのです。吉田ルートは富士山頂を目指す人の60%以上を占める人気ルート。たったの8%の須走ルートと比較するとその差は約10倍!

わざわざ人の少ないルートを選んだのに、通勤ラッシュ時の駅のホーム並みの人混みを目の当たりにした私は、若干の戸惑いを覚えつつ、そこらへんの手頃な石に腰掛けたのでした。(ベンチは全て登山客でうまっていました・・・)

人混みを避けるようにして江戸屋を後にした私は、そこから本八合目トモエ館、胸突江戸屋を経て、八合五勺の御来光館で最後の休憩、岩だらけの登山道を1時間ほどゆっくり登って、ようやく富士山頂へとたどり着いたのでした。

4ルートからの全ての登山客が一堂に会する富士山頂。敷地面積も広いため、数店の山小屋が立ち賑わいを見せていました。まるで、平地の観光地のような雰囲気の山頂の様子ですが、そこからの景色はやはり素晴らしいものでした。

この景色を堪能するためだけでも富士山頂を目指す価値は十分にあります。気象条件が揃えば、眼下が雲の海のように見える雲海を見ることもできます。

私が最も好きな景色はその雲海です。残念ながら、この時の天候は晴天。雲海を見ることはできませんでしたが、それでも富士山頂から見る景色は見る者全てを魅了します。

ひとしきり山頂からの景色を堪能し、ゆっくりと休憩したところで下山の途についたのでした。

富士宮ルート

山小屋名 所在地 標高 連絡先
宝永山荘 六合目 2493m 090-7607-2232
雲海荘 六合目 2500m 090-2618-2231
御来光山荘 七合目 2780m 090-4083-2233
山口山荘 七合目 3010m 090-7022-2234
池田館 八合目 3250m 0544-26-0512
万年雪山荘 九合目 3460m 090-7025-2236
胸突山荘 九合五勺 3590m 090-7300-2237
富士館 頂上 3740m 0544-26-1519

富士宮ルートは、4ルートの中で最も富士山頂までの距離が短い8.5km(往復距離)。しかも、等間隔に11件もの山小屋が立っています。登山客も全体の24%で、吉田ルートに次ぐ多さです。段差が多いという点を除けば、この富士宮ルートが最も初心者向けと言えるかもしれません。

富士山からの景色を愛でながらのんびりと歩行を楽しみたいという登山客にオススメのルートです。

5年ほど前の8月、私は富士宮口五合目のバス停にいました。富士宮ルートからの登山を楽しむためです。ここまで数多くの山を制覇してきた私。ですが、たまにはのんびりと歩行を楽しみ、山小屋を見学しながらの登山もいいな♫そんな思いから、この富士宮ルートを登ってみようと思ったのです。

そもそもなぜ、この富士宮ルートは歩行距離が短いのか?それは5合目のバス停が標高2400m地点にあり、そこから富士山頂に向けて出発することができるためです。

例えば、視界が良い日は五合目からでも測候所の白いレーダードームを見ることができます。4ルートの中でも富士宮ルートは富士山頂が最も近くに感じるルートと言えるでしょう。

早速富士山頂に向けて出発した私。気合いをいれて登り始めて間もなく「表富士五合目レストセンター」なる小さな売店兼食堂に到着しました。

わたし
ありゃ?もう休憩ポイント?

登り始めのエネルギー溢れるタイミングで休憩ポイントに到着してしまったのです。もちろん、こんなところで休憩する気になどなれない私は「よし、ここからスタートだ!」と再び気合いを入れなおして歩行を続けました。

登り始め、少し急な坂を歩くことになりましたが、その後は緩やかな坂が続きました。その緩やかな坂を約30分ほどかけてのんびり歩くと、新六合目にたどり着き「宝永山荘」という山小屋で小休止することにしました。

疲れは全くと言ってもいいくらいにありませんでしたが、今回はゆっくりと登山道や山小屋、そして景色を愛でながらの登山が目的です。街中で喫茶店に入るかのような感覚でベンチに腰を下ろし、そこからの景色や他の登山客の様子を楽しみました。

新六合目にはもう一つ「雲海荘」という山小屋があります。そこにも立ち寄りましたが特に「宝永山荘」との優劣はありませんでした。どちらでものんびり休憩できます。

山小屋の裏手が登山道となっており、そこからまた山頂へと向かうのですが、ここから登山道が少し険しくなっていました。ここまでの登山道はいわば「序章」、ここからが「本編」といったところでしょうか。

「本編」の登山道をジグザグと登り始めて約1時間。新七合目「御来光山荘」に到着しました。御来光山荘は完成して間もないのか、他の山小屋と比較するとかなり真新しい建屋です。

建屋内も充実しており、休憩できる施設ももちろんのこと、B級グルメで有名な「富士宮焼きそば」を食べることもできます。焼きそばをこよなく愛する私。1mmも迷うことなく注文し、しっかり堪能しました。麺がモチッとしていて大変美味でした♫

焼きそばを堪能し、ホッと一息ついて再びザックを背負い、山頂へと向かう準備を整えた私。登山道を登り始めると、かなり多くの火山岩がゴロゴロと転がっている様子です。一つ一つは小さいのですが、うっかり蹴って下へ落としてしまうと、後に続く登山客へと当たってしまう可能性があります。岩を蹴り落とさないように注意が必要です。

約40分ほど登ると、山小屋が見えてきます。その名も元祖七合目・山口山荘」

「七合目を過ぎたのだから八合目だろう!」とショックを受ける人も多いと聞きます。「うちこそ七合目の山小屋だっ!!」「いや、うちだ!!」そんな山小屋同士の確執を垣間見たような気がしたのでした。

元祖七合目?での休憩を終え、再び山頂への歩行を開始すると、そこからの登山道が岩場へと変わり、また斜度がきつくなっていました。

距離こそ長くありませんが、八合目の山小屋である「池田館」にたどり着くまで、むき出しの歩きにくい岩場を歩かなければなりませんでした。ここが富士宮ルートの正念場と言えるでしょう。

ただ、幸いなことに八合目には救護所(富士山衛生センター)があります。もちろんお世話にならないことが何よりですが、その存在が安心材料となります。

岩場を無事に越え「池田館」の八合目を過ぎると、再び砂礫の多い道に出くわしました。岩場を越えた自信からか、砂礫の道を見ると若干拍子抜けしました。

その砂礫の道をのんびりと歩くこと約40分、九合目到着しました。九合目の「万年雪山荘」富士宮口で最大クラスの山小屋

中を除くと食堂スペースが広くてゆったりしています。宿泊者でなくても利用できる食堂は午前3時から19時まで営業しています。有料の望遠鏡も設置されています。

この標高の高い地点でこれほどの施設に巡り合うとは思いませんでした。まさに驚愕です。

もしあなたが、この富士宮ルートからの登頂を目指すならば、ぜひともこの「万年雪山荘」に立ち寄ってください。日本で最も平地から離れた場所で、これほど設備が整った山小屋に出くわすなんて!とあなたも感動するはずです!

「万年雪山荘」を出発して約40分、山頂まで最後の山小屋である九合五勺の「胸突山荘」に到着しました。

山小屋らしい山小屋で、どこかホッとできる雰囲気のある山小屋でした。このあたりには「山頂まで30分」という看板が立っていますが、これは元気な人の場合です。高地で急斜面であるため所要時間の個人差が大きく、あまり意識しなくていいと思います。

「胸突山荘」を出発して約40分、ついに富士山頂に到着しました!まずは浅間大社奥宮で無事に登頂できたことを感謝。主祭神は浅間大神で女性の神様です。

山頂の山小屋「頂上富士館」の御主人によると、なんと!ここで結婚式をするカップルもいるそうです。本人たちは登山が趣味同士のカップルということで納得ですが、親族や友人はどうするんだ!?ついつい気になってしまったのでした。

あなたはどのルートで富士山頂を目指しますか?

いかがでしょうか?かつて私が経験した富士山頂を目指すルート、御殿場ルート須走ルート富士宮についてあなたにシェアしました。
ここで改めて3ルートについてまとめましょう。

御殿場ルート
・とにかく人が少ない(全登山客の6%)
・途中の山小屋の数が少ない(5軒)
・4ルートの中でも最長の登山ルートである(往復距離にして約17.5km)
・五合目と富士山頂の標高差が最も大きい(2300m)
・登山道のほとんどが石や岩、砂で占められる

 

須走ルート
・人が少ないが(全登山客の8%)八合目で吉田ルートと合流するため、そこからは多くの登山客でごった返す
・途中の山小屋の数は11軒(不定期で休業する山小屋を含む)
・登山ルートの距離は往復距離で約13km
・五合目と富士山頂の標高差は1800mで御殿場ルートに次ぐ大きさである
・六合目までは樹林帯や潅木の中の歩行を楽しむことができる

 

富士宮ルート
・人はそこそこ多い(全登山客の24%)
・途中の山小屋の数は10軒(ほぼ等間隔で立つ)
・登山ルートの距離は往復距離で約8.5km(4ルート中最短)
・五合目と富士山頂の標高差は1350m(4ルート中最小)
・比較的岩場が多いが、岩場の歩行は容易

御殿場ルート、須走ルートはとにかく人が少なく、特に御殿場ルートは、山頂までの全行程を通して人がまばらです。また、それだけに登山道の整備も行き届いていない部分が多く、体力面では登山上級者向きと言えるでしょう。

須走ルートもまた御殿場ルート同様に人がまばらですが、御殿場ルートと比較すると山小屋が多く登山道の整備は行き届いています。また、六合目あたりまでは、樹林帯や潅木の中を歩くことができ、自然を堪能できます。八合目からは、最も登山客が多い吉田ルートとの合流点となっているため一気に人が増え、そこからの登山難易度は格段に下がります。考えようによっては、疲労困憊のタイミングで登山難易度が下がるという理想的ルートであるとも言えます。

富士宮ルートは登山初心者にとっては、4ルート中最もバランスのとれたルートという印象を持ちました。適度に人が多く、単独行でも寂しさを感じることはありません。また、等間隔で山小屋があるため、休憩のリズムも取りやすくテンポよく歩行することができます。

さらに山頂を目指す以外にも山小屋での滞在を楽しみたいというあなたには富士宮ルートがオススメです。年季の入った山小屋から設備の整った山小屋まで、多種多様の山小屋を楽しむことができます。富士宮ルートは「山小屋ウォッチングを楽しむ登山」という側面を持っていると言えるでしょう!

吉田ルートについて

実は、私もこの吉田ルートの登山経験はあります。しかし、それは小学生の頃の家族旅行の話であまりにも遠い過去であるため、全くと言っていいほど記憶にありません・・・そんなわけで今回の記事では、ルートの特徴のみの記述といたします。

吉田ルートを登る登山客は全体の60%を占め、五合目から山頂まで登山客で溢れています。そのため、市場の原理が働き山小屋の数も16軒と4ルートの中でも最多です。テレビ番組でアイドルが富士山頂を目指す企画を時々見ますが、そのほとんどがこの吉田ルートです。吉田ルートについても特徴をまとめておきましょう。

・登山客の数は4ルート中最多(約60%)
・途中の山小屋の数も最多(16軒)
・登山ルートの距離は往復距離で約14km(御殿場ルートに次ぐ長さ)
・五合目と富士山頂の標高差は1450m(富士宮ルートの変わらない)
・登山客が多いため万が一の備えも万全で、4ルート中最も安全性の高いルートと言える

最後に・・・

繰り返しますが、富士山の登山は他の山と比べるとつまらない登山です。しかしその一方で、つまらない部分を補って余りあるものが富士山にはあるということも事実です。

ともに富士山頂を目指す登山客の皆様の笑顔、小さいながらも立派な山小屋、特徴溢れる富士山登山の4ルート、そしてなにより富士山頂からの日本一の景色!!

あなたがたとえ登山の経験が全くなくても、富士山はきっとあなたを優しく迎えてくれるでしょう。機会があったらぜひ!日本一の景色を堪能して見てください!

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