今回は、登山家として私が最も尊敬する人についての記事を書きます。
長年の不摂生により医者から余命3年を宣告されたにもかかわらずそこからトレーニングを続け、宣告から10年、なんとエベレスト登頂を果たしてしまったというとんでもないお方です。
何歳になってもやりたいことを追求するその姿勢が登山家として、一人の男として本当に素晴らしいと思います。
記事の最後には心に響く名言もシェアします。きっとあなたの心にも届くはずです。
目次
80歳にしてエベレストへの登頂を果たした三浦雄一郎氏

あなたは三浦雄一郎さんという方を知っていますか?
今から3〜4年前、80歳にしてエベレスト登頂を果たしたというとんでもないバイタリティーの持ち主の方です。
当時、どの情報番組でもトップニュース扱いで取り上げられたことを覚えています。私にとってそれほど、強烈なインパクトのある明るいニュースだったのです。
あなたももしかしたら覚えているかもしれません。「あー、そう言えばそんなニュースがあったな」程度の印象かもしれませんが。
登山に興味がない人にとっては「へ〜そうなんだ」という程度のニュースかもしれませんが、少しでも登山に興味があれば、そのとんでもない偉業に興味を持ったはずです。
私は現在40歳。自分自身が80歳という年齢になった時、身体がどうなるかは、あと40年経過しないとわかりません。
ただ、国内での登山しか経験のない私でも、エベレストに登頂するということがどれほどすごいことなのかということはよくわかっているつもりです。
多くの人が身体中に病を抱え、外に出るどころか普段の生活でさえ辛くなり、日々家でぼーっと過ごすだけの80歳という年齢。(もちろんそうじゃない人もいることはわかっていますが)
そんな年齢の人が、エベレストに登頂を果たしたという・・・山の過酷さを知っている私にとってそのニュースは驚愕に値するものでした。
そしてその三浦雄一郎という人が一体どういう人なのか。猛烈に興味が湧いたのです。
80歳という年齢の三浦雄一郎氏が一体どのようにして、不可能とも言えるエベレスト登頂を果たしたのか。ネットや書籍で三浦雄一郎氏について調べ、また大阪で開催された講演会にも参加しました。

そこで知った三浦雄一郎という人の底知れぬバイタリティー、向上心、頭の柔軟性は確かに常人のレベルではありませんでしたが、そこには私たちのような凡人がいか充実した人生を送る秘密が隠されていたのです。
もちろん、誰もが三浦雄一郎氏のように高齢でエベレストに挑戦できるわけではありませんし、別にこの記事を読むあなたに、「さあ、彼のようにエベレストに挑戦しましょう!」というつもりも全くありません。
ただ、定年退職を迎えこれといって趣味もなく毎日暇を持て余しているあなた。
定年退職を期に登山でも始めようかと思っているが、どう始めたらいいのかわからず、またそんな気力もなく結局毎日ぼーっと過ごしているあなた。
そんなあなたには、是非とも登山をオススメしたいと思っています。
そのために、80歳という一般的には高齢と言われる年齢の三浦雄一郎氏が、どのようにしてエベレスト登頂を果たしたのか。あなたも学び、そしてマネできるその秘密を、ここからシェアしたいと思います。
現役で仕事をしていた時よりも充実した生活を!そんなことも決して不可能ではありません。
これを読んで、最高に充実した第二の人生のスタートを切ってください!
三浦雄一郎がエベレスト登頂を果たした秘密1 攻める健康法

毎日の飲み会や接待などの飲み食いですっかり不健康な体に・・・もしかしたら、あなたもそんな中のお一人かも知れません。
いや、そうでなくとも人間60歳にもなれば身体の不調の1つや2つ、必ずでてきます。それは仕方のないことです。
あなたと比べるとまだまだ若造の私でも、やはり20代や30代の頃に比べると体力の衰えは感じてしまいます。
ところがです。三浦雄一郎氏はエベレスト登頂時、80歳にして30代〜40代の体力を維持していたというのです。
「三浦雄一郎氏はもともとプロスキーヤーで冒険家だったというじゃないか。もともとそれだけの基礎体力があったんだろう!?」
というあなたの声が聞こえてきそうですが、実はそうではありません。
確かに、三浦雄一郎氏は60歳までプロスキーヤー、冒険家として世界中を飛び回り、名を馳せていました。
しかし、60歳で現役を引退すると、講演活動や顧客の接待で飲み食いするという生活となったのです。もともと大食漢な三浦雄一郎氏は、極端に身体を酷使する生活から一線を退きましたが、毎日の食べる量は現役の時と同じだったのです。
するとどうなったか。あっという間に体重は増え、身長165cmそこそこの体型にもかかわらず、体重は90kg近くまで増えてしまったのです。
もし、あなたが三浦雄一郎氏ならばそんな現状から脱却するためにどうしますか?
- 食事の量を制限する
- 適度な運動をする
- 健康診断を受け、医者に診てもらう
といったところでしょうか?
もちろん、大正解です。私も同じように回答したと思います。実際に三浦雄一郎氏も、まずはそこから取り掛かったのです。
健康診断を受け(半ば強制的だったそうですが)医者の指示に従い、食事の量や質を改善し、適度な運動をしました。それで、三浦雄一郎氏の身体はある程度の健康を取り戻すことに成功したのですが、そこからが普通の人とは違っていました。
三浦雄一郎氏はさらなる健康体を手に入れるために、ある目標を設定したのです。なんとそれが「エベレストに登頂する」ことだったのです!彼はこのエベレスト登頂という目標の設定についてこう言います。
三浦雄一郎氏はここで目標の設定を「夢を持つ」と表現しています。そうです。どれだけ不健康な状態でも、どれだけ年齢を重ねても夢を持つことが大事なのです。
この時、もしエベレスト登頂という夢を持たず、ただ健康体に戻すことを目標にしてしまっていたら、三浦雄一郎氏は医者の宣告通り3年で命を落としていたかもしれません。
その目標がはっきりしないとただの怠け者になってしまう。
夢を持つこととはつまり、健康体になってそれから何をしたいか!これが最も大事なことなのです。
まずは、あなたの夢を設定すること。それから、その夢の実現のために何をすべきかを考える。
もちろんただ単に健康を取り戻すだけでは、夢の実現には到底及びません。三浦雄一郎氏は自身の著書で健康を取り戻すことを「守りの健康法」と表現しています。健康を取り戻す、つまりマイナスの状態を0の状態に戻すことを指します。
ここから三浦雄一郎氏がエベレスト登頂という向かって一歩を踏み出すために考えた健康法が「攻めの健康法」です。夢の実現のためには、0の状態からさらに10、20の状態にする必要があるのです。
つまり、自身が設定した夢を実現させるためにはどのように行動すれば良いのか。この考え方が「攻めの健康法」の第一歩となるのです。
三浦雄一郎氏の場合、「エベレストに登頂する」という夢を実現させるためには若い時の健康な身体、そして若い時の体力がどうしても必要でした。「攻めの健康法」を実践し、0に戻った身体をプラスにする必要があったのです。
三浦雄一郎氏は「エベレスト登頂」という夢を持ちました。
でも、あなたはどんな夢を持ったっていいんです。しっかりと自分で到達すべき目標を設定し、そこに向かって邁進する。その姿は、甲子園出場を目指して日々白球を追う高校球児となんら変わりはないのです!
つまり、夢を持ちそこへ邁進することで若い自分を取り戻す。
これこそが「攻めの健康法」の真骨頂なのです。
三浦雄一郎がエベレスト登頂を果たした秘密2 ヘビーウォーキング

攻めの健康法で「エベレスト登頂」という夢を設定した三浦雄一郎氏。その道のりは生半可なものではありませんでした。
プロスキーヤーとして世界を転戦していた50代までとは違い、60歳で超メタボ体型へと変化してしまった三浦雄一郎氏でしたが、目標を設定することによっていよいよ動き出すことにしたのです。
千里の道も一歩から、と言います。三浦雄一郎氏まず手始めに、すぐ近所にある標高600mにも満たない山に登ることにしました。決して登頂困難な山ではありません。地元の小学生が遠足で登るような山です。
ところが、登山開始から20分も歩くと、心臓はバクバク、額から汗が吹き出てきて、おまけに足もつりそうになるといった有様。ついには、登頂を途中で諦めて自宅に帰ってしまったのです。
こんな時、あなたならどうするでしょうか?私ならば「エベレスト登頂」などという途方もない夢を持った自分を恥じ「富士山登頂」という目標に変更したかもしれません。いや、もしかしたら登山自体を諦めて家に引きこもってしまったかもしれません。
三浦雄一郎氏は言います。
焦らずに「いつでも今日がスタート」と思ってまたゼロから進んでいけばいい。
標高600mの山にすら登頂できない当時の三浦雄一郎氏は、文字通り0からのスタートだったはずです。エベレスト登頂など見果てぬ夢にすら思えたことでしょう。
しかし、三浦雄一郎氏は決してめげることなく、この途方もなく遠い道のりを一歩ずつ歩き始めたのです。
この時、後々まで三浦雄一郎氏の日課ともなる「ヘビーウォーキング」が生まれたのです。
ヘビーウォーキングについてはこちら
↓
歩くだけで30歳若返り!三浦雄一郎式トレーニングとは?
「ヘビーウォーキング」とは、重い荷物を背負ってのウォーキングのことです。いや、ウォーキングだけではありません。日常のちょっとした動きでも重い荷物を背負ったまま行うことも意味します。
もともと、膝の半月板を痛めていた三浦雄一郎氏でしたが、このヘビーウォーキングを行うことで見事に回復しています。本来、膝の半月板の痛みは手術でしか治すことができないのですが、三浦雄一郎氏は手術をすることもなく、このヘビーウォーキングだけで直してしまったのです。
三浦雄一郎氏のエベレスト登頂という目標の達成に対する気持ちの強さが、この奇跡を生み出したのかもしれません。
三浦雄一郎がエベレスト登頂を果たした秘密3 肉食

三浦雄一郎氏がエベレスト登頂という目標達成した最大の要因の1つが食事です。先ほども言いましたが、三浦雄一郎氏は大食漢。かつて超メタボ体型を解消するために、ある程度の食事制限は実施しましたが(半ば強制的に)ヘビーウォーキングで日常的に運動をするようになってからは、一切の食事制限を辞めてしまったのです。そして、好物はステーキ!
三浦雄一郎氏は言います。
年を重ねると、あまり食べなくなるという人がいます。もしかしたらあなたもそうかもしれません。もちろん、こればかりは人それぞれ体質があるので
「三浦雄一郎氏がそういってるのだからしっかり満腹になるまで食べましょう」
などというつもりはありません。
しかし、もしあなたが
「もっとたくさん食べたいが健康に気を使って小食で我慢しているんだ」
というならば、もしかしたらそれが原因で気力が萎えてしまっているのかもしれません。
三浦雄一郎氏はこうも言います。
もしあなたがなんらかの目標設定をしたのならば、目標達成のための気力を養うために好きなものを好きなだけ食べて、その分しっかり運動するという攻めの健康法を実践してみてはどうでしょうか。
その先には、仕事をしていた時以上に、本当に充実して忙しくも楽しい毎日が待っているかもしれません。
三浦雄一郎氏のエベレスト登頂を妨げた病とは?

80歳にしてエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎氏は、この時超メタボ体型を完璧に克服し、健康な身体を取り戻したのでしょうか?答えはもちろんNOです。
60歳で超メタボ体型だった三浦雄一郎氏は、他にも高血圧、高脂血症、心臓病、糖尿病など様々な生活習慣病に犯されていました。
しかも、長年のプロスキーヤー、冒険家としての活動で膝の半月板が損傷し、日常生活を送ることもままならなかったと言います。さらには、もともと三浦雄一郎氏は人の意見に従うことを嫌い、そのため極力病院にも行かなかったのです。
そんなある日、家族に半ば強制的に健康診断を受けさせられたのですが、この時の診断結果こそが余命3年という絶望的なものだったのです。
そんな自分の状態を大いに反省した三浦雄一郎氏。「エベレスト登頂」という目標設定をすることで努力を重ね、超メタボ体型からの改善は果たしましたが、エベレスト登頂への道のりは、体力作りだけでなく病と戦う道のりでもあったのです。
特に心臓病からくる狭心症は、最後まで三浦雄一郎氏を悩ませ続けました。数回に渡る手術を受け、家族の反対を押し切ってエベレスト登頂への挑戦を決意、そのための長い長い道のりの一歩また一歩と歩き続けたのです。この時の心境はこういったものでした。
「生きて帰ってきてください」
みんなが僕に言いました。
「ありがとうございます」
と返事をしながら僕は心の中で別の返事をしていた。
「無理をしなければ行けない。死ぬ気でチャレンジしなければ生きては帰ってこられない。だから僕は人生最大の無理をしますよ」と。
半ば死を覚悟し、最後まで心臓に病を抱えたまま達成したエベレスト登頂でしたが、三浦雄一郎氏はその道中を大いに楽しむことに注力しました。
登山用語で8000以上の高度の場所を「デスゾーン」と言います。人が生きるにはあまりにも過酷な環境であるためです。三浦雄一郎氏とその一行は、エベレスト登頂を目指す最中、8500m地点のデスゾーンでのテントの中でなんと手巻きすしパーティーを開催したのです。海から最も離れた場所で海の幸を食べる!
心臓に病を抱えたままのギリギリの状態でもなお、エベレストのデスゾーンでのテント生活を楽しもうとする三浦雄一郎氏に、私は感動すら覚えたのでした。
三浦雄一郎氏のエベレスト登頂から何を学ぶか?

様々な困難を乗り越えて、ついにエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎氏。
もちろん、目標達成には、三浦雄一郎氏のご家族やかかりつけの医者、そしてエベレスト登頂を支えたスタッフやシェルパの尽力によるものが大きかったはずです。三浦雄一郎氏一人の力では決してたどり着くことはできなかったでしょう。
しかし、三浦雄一郎氏は周囲の方々に持ち上げられて、自分の意志とは無関係にエベレストに挑戦し、気づいたら登頂を果たしていた・・・はずがありません。
その正反対です。三浦雄一郎氏のエベレスト登頂という目標達成に対する圧倒的な意志の力に周囲の人たちが、巻き込まれていったのです。
世界広しといえど、三浦雄一郎氏の偉業をマネすることができる人など皆無ですし、今後もそんな人は現れないでしょう。
私もあなたに「三浦雄一郎氏のようにエベレスト登頂とういう目標を設定しましょう」などというつもりは全くありません。そんなことは不可能です。
しかし、定年退職を迎えたあなたが第二の人生をいかに充実させるかのヒントは、三浦雄一郎氏の考え方や行動に隠されているのではないかと思います。
例えば、仮にあなたが長年の不摂生により生活習慣病を患っていても、登山という目標を設定すればそのためにやるべきことは自ずと決まります。
仮にあなたが借金まみれで首が回らない状態でも、登山という目標を設定すればそのためにやるべきことは自ずと決まります。
つまりこういうことです。
目標を設定する
↓
そのためにやるべきこと、その手順を決める
↓
やるべきことを実行に移す
↓
目標達成!!
この「攻めの健康法4ステップ」であなたの人生は大きく変わり、極めて充実した第二の人生を送ることができるはずです。
三浦雄一郎氏も超メタボ体型で数々の生活習慣病を患っていた状態からこの「攻めの健康法4ステップ」を実践し、ついにエベレスト登頂という目標を達成したのです。
三浦雄一郎氏の辿った道をおさらいしておきましょう。
目標を設定する
(エベレスト登頂を目標に設定)
↓
そのためにやるべきこと、その手順を決める
(超メタボ体型からの脱却からエベレスト登頂までの手順をざっくり頭で思い描く)
↓
やるべきことを実行に移す
(食事制限でメタボ脱却、ヘビーウォーキングを開始する)
↓
目標達成!!
(エベレスト登頂を実現!!)
- あなたは何をしている時が最もワクワクしますか?
- あなたの思う充実した人生とはなんですか?
- あなたは10年後、どんな生活を理想としますか?
- あなたの夢、目標はなんですか?
その答えが見つかった時、あなたは充実した第二の人生へと踏み出すことになるのです。
もしその答えが「登山」ならば、私と共に充実した人生を実現してみませんか?
あなたが目標を達成させるために、全力でサポートをさせていただきます!
胸に響く三浦雄一郎氏の名言集
最後に、三浦雄一郎氏の言葉をあなたにシェアします。
これらの言葉は、数ある三浦雄一郎氏の名言の中でも特に私の胸にズシンと響いた言葉です。
きっとあなたの心にも響くはずです。
成功を信じて進むためには絶対にあきらめないという
執念を持つことが大事です。
最後は「これができたら死んでもいい」というほどの覚悟。
それさえあれば自分の中で揺るぎない目標設定をして、計画的に準備を重ねることができるし不安やストレスさえもエネルギーになります。
人は命を賭けると「生きて帰るんだ!」という強い力が出てきます。
ビジネスでもどんな分野であっても死んでもいいほどの意志を持てたら最高の能力が発揮できるんです。
どんなに入念に準備しても予定は狂うし怪我はするし限界まで追いつめられることなんてしょっちゅうです。
でも、そうしながらも絶対に掲げた旗印、夢はあきらめないでほしい。
夢に向かう道というのは様々な方向に伸びていて正しいと信じてやって壁に突き当たったとしても方向転換すればいい。
出口の方向には必ず光があるから一度原点に戻ってみて光があるほうへ進んでいくんです。
自分の可能性を捨ててはいけないと思う。可能性を見限った瞬間に心の寿命は尽きてしまう。
「自分には無理だ。もういいや」と諦めてしまえばきっと楽になれるのでしょう。
でもそれは山を目の前にして登ろうとする努力もせず、ふもとでただウロウロしているだけ。それでは人生はつまらない。
だが吹いた以上はやり遂げる。
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