雪山登山の最重要アイテムであるピッケルの使い方と持ち方

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こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。

今回は雪山登山での必須のアイテムであるピッケルと、その使い方持ち方についてお話しします。

里山を軽くハイキングする程度ならば必要ありませんが、急斜面が続く登山道、特に雪山登山では、ピッケルなしでの登山はあり得ません。

T字型のアイテムで、つるはしにも似ているピッケル。その形から、どう使えばいいのかの見当がつくかもしれません。

しかし、ピッケルの効果を100%生かし切るには、正しい持ち方、そして使い方に関する正しい知識と練習が必要です。

決して難しくはありません。この記事を読むだけで、正しい持ち方と知識が簡単に身につくはずです。

ピッケルの使い方1つで、周りの登山家のあなたを見る目が変わってきますよ!

それではどうぞ!

ピッケルの使い方1 雪山登山の魅力

別の記事でも何度かお話ししたことがありますが、私は雪山登山が大好きです。もちろん、夏の登山も好きですが。

ただ、夏の登山と雪山登山のどちらが好きか?と問われたならば「雪山登山!!」と即答するでしょう。

では、雪山の何があなたを惹きつけるのか?と問われると・・・「何となく!」と回答してしまいます。もちろん、雪山登山の魅力を1つ1つ書き出せば、いくつも出てきます。

雪景色が神秘的、害虫が存在しない、空気がうまい、山料理の鍋物が美味い、などなど・・・

その一方で、実は雪山登山は、春夏秋の登山と比べてもかなり大変です!

しっかりと計画を立てる必要があるし、装備も夏山と比べるとはるかに多い。ザックの重さも比較になりません。

当日の天候も気になるところですし、何よりも春夏秋の登山とは全く異なる危険がたくさんあります。

うっかり雪庇に入ると滑落の危険大ですし、春夏秋とは景色が全く変わるので遭難もしやすい。

緊急のビバーク(緊急時の野営)となると、凍え死ぬ可能性も出てきます。

極寒の地を描いたドラマや映画で「寝るなっ!寝たら死ぬぞっ!」と寝そうになる仲間の頰をパンパンたたくシーンを見たことありますか?

雪山登山ではあれが現実に起きるのです。

雪山を知らない人が、春夏秋の登山と同じ装備で挑戦してしまうと、いとも簡単に命の危険にさらされる・・それが雪山登山なのです。

では、なぜ私がそんな雪山登山を好むのか?

先ほどは「何となく!」と回答しました。あと、サラッと雪山登山の良いところを紹介しました。

しかし、改めて自分がなぜ雪山登山が好きなのかを考えてみると、これだけの理由がありました。

  • 寒い方が自分の体質的に合っている
  • 見渡す限り一面銀世界の美しい山の姿が好き
  • 夏によく見る虫を気にする必要がない
  • 雪山特有の登山道具を使いこなすのが楽しい
  • 困難な山に挑戦する自分に酔える
  • 山料理の鍋物が本当に美味い

あなたはこの私の考えをどう思いますか?

残念ながら、私の考えに賛同してくれる人はあまりいません 笑

それでも、もしあなたがこれを読んで、賛同せずとも雪山登山に少しでも興味を持ってくれたならば、これほど嬉しいことはありません!

基本はやはり雪のない季節の登山ですが、ゆくゆくはあなたにも雪山に挑戦していただきたいと思っています。

ピッケルの使い方2 雪山必須道具ピッケル

さてその雪山登山、先ほども言ったように雪山登山特有の道具がいくつかあります。

それらは雪山登山必須のもので、これらを持たずに雪山に挑戦することはあり得ません。

どれも命に関わるものであるためです。

ここではそのうちの1つピッケルについてあなたに解説します。

雪山登山に挑戦する登山家を見ればわかりますが、その手には必ずピッケルがあります。ピッケルとは何に使うものなのか?

  • 山を登る時、降りる時のバランスの補助
  • 風が強い時の姿勢の補助
  • 登山道で転倒した時の滑落防止の支点
  • 氷雪に打ち込んで体を保持

つまり、主に雪道を歩く時の杖として使用するため、歩行時は常に手に持つことになるのです。

時にはピッケルを雪面に打ち込んで雪面を登ることもあります。

また、常に角度のある道を歩くことになるため、足を滑らせて転倒してしまうとどこまでも滑り落ちてしまいます。

滑り落ちた先が崖になっていると、もはや助かりません。

そんな時、このピッケルを雪面に打ち込んで滑落を止めることができるのです。

まさに攻守ともに大活躍!!というわけですね。

ピッケルの使い方3 各部位について

こちらがピッケル、そしてその各部位の名称です。


以下、ピッケルの各部位について解説します。

①ピック
氷雪に打ち込んで、斜面を登る支点とする。滑落時もここを氷雪に打ち込んで滑落を止める。

②カラビナホール

ピッケルの落下防止のためのピッケルバンドを通す穴。カラビナをかけることもある。

③ブレード
雪や氷をここで削り、山を登る時、降りる時の足場を作る。急斜面での休憩場所作りや雪洞を掘る時にも使う。

④シャフト
ピッケルの握りの部分。ゴムでコーティングされているものもある。

⑤スピッツェ
山を登る時、降りる時、ここを斜面に刺しつつバランス補助で使用する。

 

ピッケルの使い方4 ピッケルの選び方

登山ショップに行けば、形も長さも様々なピッケルが陳列されています。デザインで選ぶことも大事ですが、もし可能ならば、縦走用と登攀用の2種類のピッケル購入をおススメします。

縦走用ピッケルは、比較的傾斜角の緩い斜面を歩行するためのものであり、主に杖として使用することになるため、比較的長いピッケルである必要があります。

登攀用ピッケルは、比較的急な斜面を登る時に大活躍します。使い方は後ほど詳しく説明しますが、登攀用ピッケルは短い方が使いやすいでしょう。

縦走用と登攀用、それぞれのピッケルの違いは長さであり、他に違いはありません。長さの目安はこんな感じです↓

  • 縦走用ピッケル:男性は65~75cm 女性は60~70cm
  • 登攀用ピッケル:男性は50~60cm 女性は45~55cm

もちろん、縦走用と登攀用で1本のピッケルを使っても問題ありません。ちなみに私は1本のピッケルを兼用しています。

ピッケルの使い方5 ピッケルバンド

ピッケルを使用する上で最も気を付けなくてはならないのは、手から落としてしまうことです。特に、急な斜面でピッケルを落としてしまうと、斜面をどこまでも滑り落ちてしまうため回収不可能です。また、雪山の急斜面だと、ピッケルが下の登山家に当たってしまう危険性もあります。

そんなときのために、ピッケルバンドというものがあります。そんな大げさなアイテムではありません。要は、ピッケルを身体に括り付けるためのバンドです↓

手に括り付けても良いですし、バンドを伸ばしてタスキ掛けにすればより安全です。ただ、ピッケルバンドについてはこんな意見もあります↓

ピッケルのバンドは要らない。これは、近藤さんの流儀。経験からの話も加味されてのことですが、万が一にも転倒や滑落をしてしまった場合、ピッケルと身体がバンドで結ばれていることでのマイナス面を考えてのこと。ピッケルで身体を止められるのは、ほんの一瞬の判断でしかありません。もし、そこで止められずに滑っていってしまえば、斜面を転がり落ちる身体とともに、バンドにつながったピッケルが凶器となって降り注いできます。

「だから、ピッケルにはまったくバンドは付けない方がいい。手首とピッケルをつなぐ方法のほか、初心者がよくやるシュリンゲで身体に巻き付けているのはもっと危険なので止めておいた方がいい。むしろ、バンド類を付けずに手に一体化させて、つねに握っている感覚を覚え込ませるようにするべき。ヨーロッパのガイドでピッケルにバンドを付けている人は稀ですね」

AKimamaより

雪山ではどんな危険が潜んでいるかわかりません。ピッケルバンドを使用しない方が良いという考えは、おそらく過去にピッケルバンドを装着していたことによる負傷があったことによるものと考えられます。ここにあるように「手に一体化させて、つねに握っている感覚を覚え込ませる」ことが最善の策なのかもしれません。

ピッケルバンドを使用するか否か、あなたの考え方次第です。ちなみに私は、ピッケルバンドを手に括り付けます。

ピッケルの使い方6 ピッケルの使い方 持ち方

ピッケルは、その形状から単に杖のように使用しても十分使用できますが、やはりより正しい持ち方を覚えてこそ、さらなる効果を発揮させることができます。

特に雪の急斜面を登る時、ピッケルはその効果を最大限発揮させることができます。

その持ち方をここで解説いたします。

まず、比較的平坦な登山道の歩行時には、カラビナホールあたりを手のひらで包むような感じで持ち、親指と人差し指でつまむように持ちます。この時、ピックを前方にしましょう。

スピッツェを地面に刺しながら歩くと、杖代わりになって歩きやすくなることもあります。ピッケルはこの持ち方が基本となります。

雪の急斜面を登る時は、このように持ちます。

このように持つことによって、ピックを雪の斜面に突き刺しやくなります。雪の斜面を登る時は足だけで登ることはできません。ピックを斜面に突き刺して身体を保持して登る必要があるのです。

このようなスタイルになります↓

また、雪の斜面が非常に滑りやすいということは、あなたもよくお分かりのはずです。スキーやスノボ、ソリなどはその特性を存分に生かしたスポーツですよね。

登山でも素早く斜面を降りるために、お尻で滑ることがあります。この時、ピッケルがブレーキの役割を果たすのです。こんな風に↓

また、うっかり尻餅をついてしまってそのまま斜面を滑り落ちてしまったという時は、このピッケルでブレーキをかけて身体を止めなくてはなりません。滑った先が崖だとそのまま滑落してしまうためです。

比較的安全あ雪の斜面でピッケルでブレーキをかける練習をしておくことをオススメします。

ピッケルの使い方7 応用編

この他にもピッケルま様々な使い方をすることができます。例えば、長く続く雪の斜面の途中で足場を作りたい時、ピックの反対側であるブレードで斜面を削って足場を作ることができます。

また、スピッツェを雪に深く差し込んで、カラビナをかけてザイルを結べば、ピッケルを支点にして懸垂下降をすることができます。

ただ、この使い方はかなりの高等テクニックです。この使い方を覚えたいあなたは、実際に雪の斜面に立ってベテラン登山家からレクチャーを受けましょう。

最後に

もしあなたが雪山登山をするならば、どんなに低山であったとしても必ずピッケルを手に入れた上で、登山に挑戦してください。

雪山でのピッケルはあなたの歩行を助けるだけでなく、時にはあなたの命を守るかけがえのない相棒となるはずです。

そして手に入れたらとことん使い込んでください!使えば使うほどあなたの手に馴染んで、あなただけのピッケルとなるはずです。

そうなったら、もう雪山登山が楽しくて仕方がない!と感じるようになりますよ。そう!今の私のように!

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