山の遭難は空を見上げることで防ぐ

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こんにちは!コピーライター兼登山家の松浦です。

ネットニュースを見ると、時々トップを踊る山岳事故のニュース。冬季には特に多いのですが、無雪期でもたまに見ます。

登山に関わるものとしてしっかりと頭に叩き込んでおかなくてはならないのですが、やはりどうしても暗い気持ちになってしまいます・・できれば読みたくない。

が本当に大好きで山に登る登山家たち。もちろん好きで事故を起こす人など誰もいません。登山家の誰もが無傷で、五体満足で家族の待つ家に帰ると信じて疑わなかったはずです。

にも関わらず、自分の注意不足、準備不足、知識不足で図らずも大怪我を追ってしまった登山家、そして帰らぬ人となってしまった登山家。

どんなに辛く、どんなに無念だったことでしょう・・・それを思うと私の胸は張り裂けてしまいそうになるのです。

そういう私も、かつて首の骨を追ってしまうというとんでもない大怪我を追ってしまったことがあります。だからこそ、余計にそんな登山家たちの気持ちがわかるのです。

もう二度と山岳事故のニュースなど見たくない!山に登る誰もが、はち切れんばかりの笑顔とともに家族の待つ家に帰って欲しい。心底そう思います。

そんな私の切なる思いとは裏腹に今日も流れる山岳事故のニュース・・

そこで私は思いました。このブログで数ある山岳事故の原因をピックアップして、その原因を潰すような知識をあなたにお届けできないかと。

今回はそんな思いを込めて、山岳事故の1つである道迷い遭難の原因を潰すべく、記事を書きます。

このブログを読むことで、あなたは道迷い遭難の憂き目に会うことはなくなるはずです。山に登る前にぜひご一読ください!

それではどうぞ!

山での道迷い遭難はなぜ発生するか

道迷い遭難は近年の山岳事故原因とトップです。山岳事故原因の約4割が道迷い遭難によるものと言われています。

「たかが道迷いで?」と思うなかれ。山の中で道に迷うことの恐怖は想像を絶するものです。

例えばあなたが幼い頃、街で迷子になった経験はありますか?一緒にいたはずの両親、兄弟とはぐれ、気がつけばたった1人。右を見ても左を見てもまるで身に覚えのない風景、建物、そして見ず知らずの大人たち。

知ってる人は誰もおらず、何をどうしていいかわからず、どう進めばいいのかもわからず、このまま自分がどうなってしまうのかもわからず・・・どうしようもない寂しさと孤独と不安に苛まれたのではないでしょうか?

もちろん大人になった今、どんなに土地勘のない場所でも街中で迷子になることはないでしょう。一緒にいたはずの友人とはぐれることはあるでしょうが、それでも街中ならば経験上、電車やバス、タクシーを使えるということを知っているし、街の標識を見れば自分がどこにいるかも容易にわかります。

ところが、もしあなたが山の中で道に迷うとどうなるか?

想像してみてください。電車もバスもタクシーも標識すらない山の中で、周りを見回しても鬱蒼と生い茂った木々があるばかり。正しい登山道の場所はおろか、自分がどこにいるのかすらわからず、太陽は徐々に西の彼方へと沈んでいく・・・

幼い頃に街で迷子になったあの時のように、どうしようもない寂しさと孤独と不安に苛まれるはずです。そして冷静ではいられなくなる・・・

冷静さを失ったあなたは、遭難した現状を否定するかのごとく道無き道をデタラメに歩き回り、まるでワナのように草木で覆い隠された崖から転落・・数年後あなたは白骨死体となって発見される・・・

これは決してありえない話ではありません。悲しいことに多くの登山家がこのようにして帰らぬ人となってしまうのです。

そしてその道迷い遭難の原因、正規の登山ルートからなんらかの理由で外れることによって、方角自分の現在地がわからなくなることによるものなのです。

山での遭難を防ぐためには

つまり、正規の登山ルートから外れなければ良い、もし何かの不可抗力により外れてしまったとしても方角と自分の現在地がわかれば、遭難することはありません。

あなた
でも、どうやって方角や自分の現在地を調べるんだ?

実はそんなに難しいことではありません。たとえどれだけ人里離れた山にいようとも、容易に自分の位置を確認できる電子機器があり、それを使えば遭難することはないというわけなのです!日々進化するテクノロジーのおかげで、専門知識や長年の経験という名の第六感は不要になったのです。

日々進化する登山道具

その電子機器の名はGPS。グローバル・ポジショニング・システムの略で、アメリカ合衆国が打ち上げた約30個のGPS衛星のうち、上空にある数個の衛星からの信号をGPS受信機で受け取り、受信者が自身の現在位置を知るシステムのことを言います。

元々は軍事用でしたが、技術の進歩とともに民間でも使用されるようになり、今やポケットサイズのGPS受信機が容易に買えるようになったのです。

数あるGPS受信機の中の1つ、登山用GPS。これは日本全国の山の等高線図を搭載しており、そこにGPS機能で自分の位置を示させることができる優れものです。

等高線図を搭載しているため、自分の位置から目指す山頂の方角や山頂までの距離をも表示させることができるのです。

登山用GPSを制作する有名メーカーがガーミン社。例えばこんな商品です。

厚みは結構ありますが、サイズはスマホとほぼ同じ。ズボンのポケットやウエストポーチなどにも容易に収納でき、持ち運びも簡単です。

またGPS専用機でなくても、最近はカシオのプロトレックやG-SHOCK、SUUNTO(スント)などの腕時計にも搭載されています。例えばこういったものです。

実際に、私がこれらを山で使用していますが、本当に便利です!

現在の気温や気圧、標高、方角がわかり、もちろんGPS機能付ですから今自分がどこにいて、目指すべき頂上がどこにあるかもはっきりとわかります。

しかもプロトレックは太陽電池なので、岩に叩きつけられて壊れない限りは故障で動かなくなるなんてことはありません。そもそもかなり頑丈に作られています!

ガーミン社のGPSやSUUNTOの腕時計は電池式ですが、予備の電池をザックに入れておけば何ら問題はありません。かなり長持ちしますし。

そういったアイテムを持ち、ちゃんと使いこなせるならば、登山中に道迷い遭難の憂き目にあう可能性は限りなくゼロにすることができるでしょう!

あなたの快適な登山にも一役も二役も買うことになるはずです!

登山初心者の遭難を防ぐために

「山に一歩でも足を踏み入れる人全てが登山用GPSを持って正しく使えば、道迷い遭難はほぼ100%防ぐことができる!」

少し大げさですが、私はこの考え方に異論はありません。その通りだと思います。

ただし、残念ながらそんなことはありえません。実際にこの登山用GPSを持っているのは、ベテラン登山家の中でもごく一部です。

そして何よりも問題なのは、道迷い遭難してしまう人のほとんどが登山初心者である、ということなのです。

GPSの価格は種類にもよりますが概ね7万円〜10万円。ちょっとしたハイキング気分で山に足を踏み入れる人が、気軽に買える代物ではありません。

つまり、GSPを持たずに山に足を踏み入れる人全てが、山で方角や自分の位置を割り出す知識と技術を身につけなくてはならないのです!

空を見上げて方角を知り、山の遭難を防ぐ

そこで!です。

今回の記事の本題!この記事で私は、あえてGPSなどのアイテムを使わずに山の中で方角を割り出す手法をあなたに解説したいと思います。

あなた
俺はGPSを持っていくからそんな知識は必要ない!

という人はここで記事を閉じてもOKです。人それぞれ考え方はありますから。

「面白そうだな!ちょっと読んでみるか!」という人だけ、ここから先を読み進めてください・・

山と太陽の方角

地球は1日1回自転する・・・
太陽は東から昇り西に沈む・・・

小学生の時に理科の授業で学びましたよね?

地球は1日1回自転するから1日は朝から始まって昼を経過し、そして夜になる・・・

まあ、何も小学生の時の授業を思い出せというまでもなく、誰もが実体験としてわかっていることです。

もちろん太陽の動きについても、です。

ただ1つ、太陽の動きについて補足すると、太陽は朝東から昇り、正午に南に達して夕方西に沈む、ということです。

つまりあなたが登山中に方角を知りたい!と思った時

あなたが腕に装着している時計で時刻を読み、その時刻に太陽がどの方角にいるかを考えればいいのです。

1つ例をあげましょう。

現在2017年2月19日、真冬です。時刻は朝10時。

季節によって日の出、日の入時刻は変わってきますが、今の時期だと概ね日の出時刻は朝7時、日の入時刻は夕方5時と考えてよいでしょう。

そして日の出、日の入の方角も少し変わりますが、今の時期だと概ね太陽は真東から真西に動くと考えてよいでしょう。

そして太陽は正午に真南にくると考えると、朝10時に太陽は、概ね真東と真南の中間、南東に存在します。(何度も言いますが、あくまでも概ねです!)

つまり、あなたが今いる場所から太陽と向かい合うように立てば、あなたが今体を向けている方角が南東の方角ということになります。

1つの方角がわかれば、あとはもう全方角わかりますよね?

そのようにして太陽の位置から方角を割り出すことができるのです!

ただ、時計は持っておいてくださいね 笑

山と星の方角

なるほど、太陽の位置から方角を割り出す方法はわかりました。

では、夜はどうすればよいのか?

もちろん夜には太陽は見ることができません。では朝まで待てというのか!?

はい、その通りです 笑

山の夜はとても早いのです。太陽が沈む前に夕食の準備をし、暗くなりかけた頃にはもう食事を終えています。

後片付けと翌日の準備をササっと終えたら、あとはもう寝るだけです。

私は寝る前にちょっとウィスキーを嗜みますが。
詳しくはこちらをどうぞ

星空と酒と涙

そうなると夜に方角を知る必要などないのです。

まあ、そうは言っても山では何が起きるかわかりません。止むに止まれぬ事情で暗い中歩くこともごく稀にあります。

そうなるともちろん方角を知ることは非常に重要です。

ではどうすればよいのか?そんな時はを確認しましょう。

あなたが日本にいる限り、いや北半球にいる限り北の夜空には必ず「北極星」が光り輝いているのです。

つまり、あなたが夜空に「北極星」を発見しその方向に体を向けた時、あなたは北の方角を向いていることになるのです!

では、どうやって北極星を見つければよいのか?

北極星は他よりも強く光り輝いているとはいえ、夜空に無数に光り輝く数億もの星のうちの1つです。

夜空に無数に存在するたった1つの星を見つけるのは極めて困難、いや不可能に近いかもしれません。

では、どうするのか?

「北斗七星」を見つける必要があります。「北斗七星」とは柄杓の形で並んでいる星座のことです。

アニメ「北斗の拳」を知っている人ならばもはや常識でしょう 笑

この柄杓の形で並んだ北斗七星のカップの上部分として並んだ2つの星の5倍の距離の位置にある星が北極星なのです。つまりこういうことです↓

これであなたは、太陽のない夜でも正確に方角を知ることができるというわけです!

ただ、あなたもお察しかもしれませんが、曇天の夜ではこの方法は使えません。やはり簡易的なコンパスは常に持っておくべきでしょう。

あと1つ注意ですが、あなたは「切り株の年輪を見れば方角が分かる」という話を聞いたことはありますか?

初めて聞いた!という人はこの話は無視していただいてオッケーです。

話の出所は不明ですが、実は、「切り株の年輪を見れば方角が分かる」と言われていたことがあります。実はこの話全くのデマです。年輪で方角を調べることなどできません!

確かに年輪の広がりには偏りができます。「この年輪の広いほうが南」と言われていたことがありますが、実際は年輪の広がりは木の生える斜面が影響しているというのが定説です。惑わされないようにしましょう。

詳しくはこちら

樹木の年輪が教えてくれること

山地図とコンパスであなたの位置を割り出す

山での遭難を防ぐためには方角を知ることは、非常に有効な手段です。

しかし、場合によってはそれだけでは不十分です。山での遭難を防ぐ最も有効な手段は自分の位置を知ることなのです。

もちろんGPSがあればいとも簡単に知ることができます。しかし、GPS以外の手段で自分の位置を割り出すには、非常に高度な知識と技術が必要になるのです。

例えば、中世期の航海では、星を頼りに船の位置を割り出していました。この技術を山で応用するにはやはり登山初心者では極めて困難でしょう。

そこで、必要になるのが山地図コンパスです。この2つを持っていれば、あなたは自分がどこにいるかを割り出すことができます。

ではこの2つをどのように使えばいいのか?以下に記します。

迷わないための一番良い方法は、こまめに現在地を確認しておくこと。これから進むべき方向はもちろん、今までいくつ沢を通過したかとか、遠くの山や対岸の形と地形との照合というように、目の前の道や踏み跡だけでなく、広い視野で周囲を見わたすことが大切です。

そして地図には、現在地確認のためには二万五千分の一山地図を使うことをお勧めします。それによって地図と現在の地形、距離感のイメージが合いやすくなります。山のガイドブックや広域地図の地図は、概念を掴むために利用する、といった地図の使い分けも重要です。

もし「迷ったな」と思ったら、落ち着いて周りの地形の特徴を確認し、今自分が思っている地点とは別の場所にいることも想定し、地図と地形をよく合わせて「自分のいるはずの場所」を地図の上で探す作業をします。

分からなければ無理に前進するのではなく、確実に分かる場所まで必ず引き返しましょう。道迷いを防ぐためには、行動中に目印となる物をよく確認したり、時には立ち止まって周囲を確認したりすることも大切です。

最後に

今時、方角を調べるアイテムなどいくらでもあります。コンパスやGPS、腕時計でも簡単に調べることができます。

ただ、どんな道具でも機械や道具でも永久に働き続けるものなどありません。

いつ何時故障するかわからない道具や機械頼りの登山は、いざという時あなたを危機に陥れることになるのです。

そんな時、自然のものを利用して方角を知る手法を身につけておくことは、大変重要なことだと私は考えています。

それに道具や機械が故障した時、太陽や星の位置で方角をビシッと示すことができれば登山仲間にも信頼されます!

このようなより高度な登山知識をあなたに身につけてもらい、少しでも山の遭難者を減らすことができれば、この記事を書いた意味があるというものです。

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